連載 4 東日本大震災 被災地 商業施設 視察

清 和美

感想
 初めて参加をさせて頂き、ありがとうございました。
飯塚さんをはじめ皆様には、大変お世話になりました、感謝致します。
日頃、目先の仕事に追われて中々各地域で起こる、様々な環境の変化に目を向ける事が少なくなっています。
 3.11の震災の直後は、東京ビックサイトに居ました。夕方には仙台には移動して工事の引き渡しを行う予定で、半日早かったら私も現地で被災することになっていました。
 東京の交通機関がある程度、落ち着いてから仙台市内だけ行きました。その時の市内はさほど被害が感じられませんでした。陸前高田、南三陸、女川町、等の海沿いの津波があった場所を訪れる機会もなく、今回の視察となりました。
 

視察して感じた事

 地震の津波は想像していた以上の破壊力であったと、今更ながら驚きました。
現在のように予知技術が準備されていない時代、先人達はどの様にして予知できたか?言い伝えとして忘れられてしまったのか、興味深いところです。
 震災直後は生命の安全を守るための、1〜2年は最低限の生活環境作りの仮設住宅。2〜3年で土地区画の整備、住宅建設。
3〜4年でやっと商業施設に手が入り、施設再建は進まず生活に密着した商業施設がスタートするまでに時間がかかります。
 

商業施設士として何ができるのか?

 近年の商業は急速な変化で商売の仕方が大きく変わりました。
特に物販店舗はネット通販により、店に行か無くても、モノが買える時代、家に居て買える便利な時代になりました。
 今こそ、お店の存在と必要性が問われていいます。
昔の商店街は一部を除いて、全国どこでもシャター街になり復活する希望がみえません。ましてや災害で復興するには、地域が一丸となり取り組まなければ更に難しことでしょう。地方では若者が少なく、活気に満ちた町おこしが出来難い状況です。町おこしをどうしたらよいか?ポイントは?
 

「地域特性」✖︎「発信力」✖「集客力」

「地域特性」
 
過疎化した立地には世帯人口が少ないから商業施設が成り立たない、商圏人口の拡大しか無い。 
 その地域にしかない特徴、歴史遺産、環境景観、食べ物、大自然、近未来化都市、歴史的な人物像、町のスパースター、キャラクターなど・・・。
必ず1っは特徴があるはず。その土地の拘り創りが大事です。

<例えば>
南三陸はタコ「オクトパス君」(インパクトが弱いが…)

陸前高田の「奇跡の一本松」・・・。その特徴を、どの様なデザインでアピールするか。

正に「デザインの力」になります。(具体的な案は有りません)


移動店舗  
移動店舗  

「発信力」

 近年はwebが発達しているので、情報を伝える手段としては早いです。
フェイスブック、インスタ,LIEN、YouTube,等の活用にて地域特性をアピールする。誰に何を発信するかが、ポイントになります。発信力が集客につながるはずです。

「集客力」

 楽しそう,面白そう、興味深い、心が癒される、美味しそう、等々で
人は集まります、共通してる事はその土地で取れる海のモノ、山のモノ、その地域しか無いモノ、特性を生かした食材がポイントになっています。
しかし、まだインパクトは薄いようです。
色々なモノとコラボ、化学反応を起こす工夫、物と人の体験等々。
一時的な集客でなく、継続的に安定するためには、人と人の関わり合いが安定した集客に繋がると考えます。
 
商業施設士は今後何をすべきなのか

◎今以上に人が集まる町つくり創造
町おこしは、地域特性がポイント。人と人の出会いある街、ぬくもりのある街、素朴な街。リアル店舗で無ければ体験できない…見世(みせ)
◎移動店舗時代
既に発表されている未来店舗トヨタの移動店舗車など、災害時やイベントにはかなり活躍するでしょう。人が集まるところに店が移動する、そんな時代が間近に来ています。

 
 ネットショツプに無い魅力づくり、バーチャルⅩリアル店舗。
街の魅力、住む魅力、集う魅力、土地の魅力、人と人が係り合う魅力。魅力ある商業施設をどう作るか。商業施設士の課題が沢山ありますね。

終わり

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