連載 7 東日本大震災 被災地 商業施設 視察

日本商業街づくり研究所  齋藤康州

総論
◦復興商店街の名称が時代的にすでに過去のものになりつつあるように思う。
◦以前の復興商店街は「名所」的要素にて、一時的に反映し客の目線からみても来店動機は充分であったと思う。
◦来店客の動機が、一般の商店街と同様特別な枠で、守られていないことになりつつあるのではないか。
◦しかし復興商店街では、真新しいものでは無くなった。客の目線は他の一般商店街と同等に思われている。
◦まして観光目的の来店客にはリピートは期待できない。
◦客が期待するのは商店街独自の『オーラ』を感じ足を運んで頂いているのです。

 


◦仲間と共に決して諦めず明日を信じ、力を出しましょう。
◦今回見学した時点では、来店客が少ない客の買物動機の流れは、ぎりぎりの所まで来ている感じである。
◦半径500m~1000mの人口密度は、見た限りでは少ない。過疎化状態ではあるが、何とか客を呼ばなくてはならない。
◦災害から立ち上がり、失意のどん底から、今日までの道のりは、涙なくしては話ができない状況であることは推察できます。
◦各方面からの物心両面にわたる支援があったとは言え、その努力の結果は今の商店街に結実していると思います。



【後継者】
◦後継者の問題は、一番大切な問題だと思いますが、諸問題と並行して考え、現実として一時的に棚上げし不安を抱えながらも、「今日」を考え乗り切らなくてはならないと感じます。
【高齢化】
◦経営者の多くは、高齢であると思う、高齢の経営者だからこそやれることは必ずある。
◦高齢者の武器は経験、知識、人間関係、客扱い‥など。
【販促】
◦商店街の総合的な特徴と、向かう方向性については具体的に打ち出すことは現実には難しいのではないか。
◦個店の総合的な方向を決め、3~5ヵ年程度の計画を立案し当面の短期計画は6ヵ月程度で結果が見えるように考えてはどうか。
◦商店街の共同企画は、あくまでイベントが主になります。商店街としては月2回程度、定例集会をもち、熱気あふれる発言の中からヒントをもらうことも大切だと思う。
◦個店としては店の個性を生かした、販促は個別の企画、が必要です。



◦計画的である以上、その行動はがむしゃらにやっていく、店主、定員共々人的パワーを発揮し、客の共感を得る事が必要です。
【投資】
◦賑わい性を取り戻す販促計画。
◦上記の特効薬はなかなか見つからない徹底した毎日の顧客サービスを再度見直してはどうか。
◦店舗改装等、全ての案件に投資はできません、ここにきて借り入れも問題があるのではないでしょうか。
◦許される予算は販促投資に、集中して投資しなければなりません。
【心構え】
◦重要なのは、自分自身商売に対する心構えであり、変化に対して、情熱をもって対応すべきと考えます。
◦復興支援は期待できず「自立援」に切り替わる心構えが必要だと思われます。 

 

【商業施設士会として】
今こそ商業施設士の出番
◦商店街及び個店の現状認識。
◦投資は期待薄である。
*店主自身の変身が求められる。
◦やる気‼、元気‼、本気‼、気合‼……
◦即効性が速いのは店主自身のやる気である。(一番金が掛からない)
◦個店の良き相談相手となり密度の高いアドバイスを行いスピード感もって誠心誠意かかわっていく「時」と思う。
◦商施会の経験豊かなメンバー一人+元気な若手一人が二人一組となり競い合いながら楽しくお手伝い業務に関わってみてはどうだろうか
以上

 

苦労しているのは全国の中小商店主があなた方と同じ悩み苦しみその中から
明日への希望を見つけ力を振り絞り頑張っています。
決してあなた方だけではないのだから‼