連載9 東日本大震災 被災地 商業施設 視察

東日本大震災復興8年目の検証

株式会社サカイ 堺 道明

 

陸前高田

埋め立て造成地にショッピングモール(アパッセたかた)と駅舎風のJRバス発着場。

建設中の文化会館 なんとなくここを起点に街が再構築されるのかな?

何か不自然感が拭えませんでした。果たしてここが本来の街として復活し、多くの人が住む町に成りうるのか?

大手企業の工場誘致か何かのきっかけでここがシリコンバレーに成らないかぎり

奇跡の一本松だけが残りそうです。

 

気仙沼

元々漁業、水産加工業が盛んな街、自力のある街で

20年後30年後、元の6掛けくらいで落ち着きそうだと思いました。

しかし残念、津波が運んだ負の宝船とグニャグニャの鉄道を撤去した事は、取り返しの付かないグレートミステーク。

魅力的観光資源として魚以外に観光的魅力に乏しい。長崎と広島と比べてみて下さい。長崎は、外国人居留地の歴史と歴史的町並みと建造物文化が有ります。修学旅行生以外、原爆跡を見に行く人は、殆どいません。

広島の原爆ドームはどうでしょう? 無ければ、観光客は激減。対岸の平和公園に記念館に、人をどのくらい誘導できたでしょうか? 一次の感傷で自らの大切な復興資金をつかって超特級観光資源の遺産を葬ってしまったと思います。

 

  

南三陸街

風光明媚な志津川地区、水産と農業と観光の街を感じました。

震災と津波の被害を逆手にとって、時と状況読みの達人、山内会長率いる、復興客でにぎわう、バラック「さんさん商店街」の発展変貌に期待します。

ホテル観洋は、震災前より復興観光客で賑わっているのでは?

 

 

石巻

元々、産業が盛んで名だたる企業の大きな工場を有し、観光と産業のバランスの良い街でした。

私も震災前、2度、日本一のベニヤ板メーカー「セイホクグループ」の本社を訪ね、ロシアのカラ松を使った針葉樹合板、そのチップでつくる最新鋭MDF工場を見学しました。

全て津波で流されましたが、必ず復活するでしょう。

 

 

女川地区

ここは仙台から近いし、別荘的住宅街として今まで以上の復活を期待します。

 

 

仙台の沿岸線 

中途半端な嵩上げ復興道路について、一度作ると作り直しが難しいと思います。

人が住みつかない、利用しないうちに、水戸~大船渡まで、巾300m将来的には海側に1000m高さ30m規模の台地を築き、道路、鉄道、街を震度7でも液状化しない堤防都市を築き

観光資源としても、世界に例のない、長い長い天空都市としてギネスにも・・・

 

 

名取市閖上

ここは、津波の証拠遺産閖上神社にも近く、すばらしい観光と活気あふれるベッドタウン、

工場地帯と成ることでしょう。

 

 

考察

1日目に訪問したエリアも、ひと昔前までは収穫が終わる11月4月まで、関東に出稼ぎに行き、6ヶ月働き、失業保険を貰いながら百姓をして暮らす家庭が多かったと聞きます。

この未曾有の震災で命が有った人は、死んだ人に手を合わせる。

地図以外無名だった街が日本中から注目を集めて、熱が冷めない内に、うんと儲けて、次なる発展的商売を確立して欲しい。

今、儲けた金を自己満足や自己贅沢に使わず明日の発展に夢に投資資金として蓄えて欲しい。